雑草のメモ帳

主にポケモン、ダブルバトルについて ツイッター@zasso525

【EDH】船殻破りの禁止について

EDHで久しぶりの禁止改定があったので、頭の中整理がてら文字に起こしました。
暇なときにでも読んでください。


■禁止された理由について

今回の禁止について、《船殻破り》が単純なオーバーパワーカードだから禁止になったという訳ではない。
本来カードを通常ドロー以外のドローを咎める守備的な立ち位置よりも、能動的に相手をドローさせる手段(Timetwister、意外な授かりもの等)と組み合わせる攻撃的なコンボ要素が強いことが問題視されているという事である。
   

《船殻破り》と同様に他プレイヤーのドローを置換する《概念泥棒》や《覆いを割くもの、ナーセット》でも手札リセットと組み合わせるコンボは同様に可能ではあった。
しかし、《概念泥棒》は青黒と色を選ぶことに加え、本体は4マナと重い部類になり、《覆いを割くもの、ナーセット》は4人対戦環境でのPWということもあり盤面には残りにくいことから使用頻度はそれほど高くはない。
これら2枚と比べて《船殻破り》は色拘束が緩く、出しやすいこのカードは採用幅がかなり広くなった。
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さらに、コンボの相方が手札リセットというユーティリティであるため、本来ならば受動的な3マナのカードはアグロ系のデッキには採用されない傾向にあるにも関わらず《船殻破り》は採用されるケースが多い。
※近いデザインの《敵対工作員》はアグロ系のデッキではほぼ採用されない。

こういったことから、防御札としての機能より、ユーティリティのみで構成されるほぼ勝ち確コンボとして幅広いデッキで採用され、頻度の高さから問題視され、禁止に至ったのが一番スッキリ納得できます。


■禁止による環境への影響

《織り手のティムナ》や《トリトンの英雄、トラシオス》、《ルーデヴィックの名作、クラム》、《ギトラグの怪物》の様な強力かつ持続的なドロー能力持ちが復権しそうです。

《織り手のティムナ》+《ルーデヴィックの名作、クラム》の組み合わせたOpus Thiefや、長期戦を意識したミッドレンジ系では再び《概念泥棒》が採用されそうです。
 トリトンの英雄、トラシオス ルーデヴィックの名作、クラム 


■昨今の他の強力なカードの扱い(特にネットでうるさいやつ)

・《ドラニスの判事》、《敵対工作員
どちらも昨今の妨害能力持ちクリーチャーであるが、防御札以上の機能を持っていないため、それほど問題視されていないと感じがします。
船殻破りは防御的な用途であれば気にしていない様子ですし。
 敵対工作員

一応、どちらも船殻破り同様に攻撃的なコンボも持ち合わせているが、単体として今一なせいか見ることが殆どありません。
同様にほぼ勝ち確な状況に成り得るコンボではあるため、流行するようなら禁止になる…のかもしれない。
吹き荒れる潜在能力|カードギャラリー|マジック:ザ・ギャザリング 日本公式ウェブサイト   


・《タッサの信託者》
現状最もメジャーな勝利手段ではあるが、《タッサの信託者》本人の単体性能はゴミ。
相棒となる《汚れた契約》と《Demonic Consultation》は最低限サーチカードとして機能するが、リスクが高さから使わなければ負けるという場面以外ではほとんど使われることが無い。
  

単体性能という面では《二つ身の炎》+《二重詠唱の魔導士》の方が単体で仕事をする。
もちろん《タッサの信託者》がETB能力なため、着地さえすれば本体を除去されても問題ないため上記のコンボが完全に優れているわけではない。
 

過去、《閃光》+《変幻の大男》(通称:ハルクフラッシュ)が猛威を振るったことで《閃光》が禁止になっていますが、ここで問題になるのは2枚コンボやマナの軽さではなくインスタントタイミングの勝利手段だったこと。
インスタントタイミングゆえ、先に仕掛けた方が負ける状況に成るためにゲームが硬直することが問題視されたためであって、《タッサの信託者》を《閃光》と同等のカードパワーで語ることは出来ません。
 




発表当初は同様のパワーカードにも飛び火するものかとヒヤヒヤしていましたが、理由を見る限りはそんな事はなさそうで一安心ですね。
一方で禁止解禁を望む声もチラホラ。
パラドックス装置》とか解禁すると色んなコマンダーにチャンスがあっていいと思うんですがね。
改めて禁止リスト見るとどれもヤバい奴らだけど、この中に《船殻破り》が仲間入りすると思うとパワー不足感ありませんかね…
   

ではまた